かわさき宙(そら)と緑の科学館は、生田緑地のなかにある自然科学系の登録博物館です。世界最高水準のリアルな星空を映し出すプラネタリウム「MEGASTAR-Ⅲ FUSION」があります。

MEGASTAR-Ⅲ FUSION(メガスター・スリー・フュージョン)

MEGASTAR-Ⅲ FUSION(メガスター・スリー・フュージョン)

メガスター・スリー・フュージョン
メガスター・スリー・フュージョン比較
有限会社大平技研と公益財団法人日本科学技術振興財団共同事業体が開発製作した最新のプラネタリウムです。
世界最高の星空と言われているMEGASTARの最上位機種で、科学館のために新規開発された特別仕様機で、肉眼では見えない星までをも描き出します。

これまでのMEGASTARの星空の美しさに加えて、星空のリアルさ、自然さを追求。精密な星の明るさの差や、色をより忠実に再現します。
日本語で「融合」を意味する「FUSION」の名には特別な意味が含まれています。それは、美しく精緻な星空を描き出す光学式プラネタリウムと、あらゆる映像や空間表現を可能にするデジタルプラネタリウムの技術を文字通り融合させ、これまでにない宇宙像を再現するテクノロジーです。

通常のプラネタリウムでは、デジタルプラネタリウムから投影された富士山や月の画像に、光学式プラネタリウムの星が重なって映ってしまいます。しかしFUSIONシステムでは、デジタル画像に重なった光学式の星を一粒一粒、自動でオン/オフできるので、そのようなおかしな現象を避けることができます。光学式とデジタル映像が正しくシームレスに融合されるのです。 ドームスクリーンに再現される無数の星たちがすべて色を備えて精緻にきらめき、空を巡り、やがて山の稜線の彼方に自然に消えていく風景を投影でき、今までのプラネタリウムで果たせなかった、本物の夜空で体験するような空気感を再現できるのです。

川崎から宇宙へ飛び出すプラネタリウム

宇宙空間
4K解像度デジタルプラネタリウムを設置し、これまでにないクリアで鮮明なビジュアルを実現できます。圧倒的な映像クオリティを誇るデジタルスペースエンジンUniview(ユニビュー)とステラドームProを活用し、解説員がリアルタイムで操作しながら、川崎から宇宙空間に飛び出し、太陽系、銀河系、そして人類が未だ到達したことのない宇宙の彼方へと旅立ちます。

はるかな宇宙空間で、我々のいる銀河系を眺めながら、何万光年の距離を移動し、再び地球に帰還する。たった45分間で体験する初めての宇宙旅行です。

大平貴之(プラネタリウム・クリエーター)

大平貴之
小学生の頃からプラネタリウムの自作に取り組み、大学時代に、アマチュアでは例のないレンズ投影式プラネタリウム「アストロライナー」の開発に成功。就職後も製作を続け、1998年にこれまでの100倍以上にあたる150万個の星を映し出す「MEGASTAR(メガスター)」をIPS(国際プラネタリウム協会)ロンドン大会で発表し、世界の専門家たちを驚かせる。
2004年には子どものころから通った原点とも言える川崎市青少年科学館で初のMEGASTAR-Ⅱ常設投影を開始。同年、日本科学未来館に設置した投影星数560万個のMEGASTAR-Ⅱ cosmosがギネスワールドレコーズに認定される。ネスカフェ・ゴールドブレンドのTVCM に「違いを楽しむ人」として出演。国内外へのMEGASTAR 設置のほか、イベントプロデュースや音楽、アートとのコラボなどを積極的に行い、プラネタリウムの新機軸を確立。セガトイズと共同開発した世界初の光学式家庭用プラネタリウム「HOMESTAR」シリーズは世界累計170万台(2021年2月時点)を超える大ヒット商品となっている。

2012 年には全く新しい投影方式である「MEGASTAR-FUSION」を開発。

2016 年、シリーズ初のパーソナルユース向け超小型「MEGASTAR CLASS」を発表。

2018年、直径500m級の巨大ドームに投影可能な新型プラネタリウム投影機「GIGANIUM(ギガニウム)」を開発し、2019年には西武ドーム(メットライフドーム)にて1万人が同時鑑賞した史上最大プラネタリウムを実現。

2023年、同イベントが「プラネタリウムにおける最大投影面積(仮設)」として、また、はまぎん こども宇宙科学館に設置したMEGASTAR-IIA(GIGAMASK搭載機)が「投影された星の最多数(ワンオフ)」としてギネス世界記録に認定された。

信条は、「人間は可能は証明できるが不可能は証明できない」。

大阪芸術大学客員教授。
受賞歴:日本大学優秀賞、川崎アゼリア輝賞、日本イノベーター大賞優秀賞(日経BP 社)、BVLGARI ブリリアント・ドリーム・アワード2006、文部科学大臣表彰・科学技術賞(理解増進部門) 、IPS(国際プラネタリウム協会) TECHNOLOGY & INNOVATION AWARD 2018